ポリフェノールが豊富でもグレープシードオイルは体に悪い!?

ポリフェノールが豊富でもグレープシードオイルは体に悪い!?

赤ワインやココアに含まれる成分として有名なポリフェノール。
ココアを毎日飲むと健康につながるなど、ポリフェノールが持つ抗酸化力は高く評価されています。

食用油ではブドウの種から作られるグレープシードオイルが、ポリフェノールを豊富に含む油です。

ということは、グレープシードオイルを毎日料理に使えば、健康になれるのでは?
グレープシードオイルが持つ効力について、調べてみましょう。

グレープシードオイルで病気予防

まずポリフェノールとは、野菜や果物に含まれる色素や苦味成分のこと。
強い抗酸化力で体内にある活性酸素を消す働きがあります。

そもそも体内で起こる病気の多くは、活性酸素によって脂質が酸化し、有害な過酸化脂質に変わることが原因。

過酸化脂質は細胞に入り込み、その細胞が形成する臓器を傷つけていきます。
傷つけられた程度や箇所によって、動脈硬化やガン、肌の老化など体にさまざまな悪影響を与えるのです。

そのため健康な体を保つには、過酸化脂質を作りだす活性酸素を減らすことが重要なポイント。

グレープシードオイルに含まれるポリフェノールは、その活性酸素を減らす作用があるのです。

また数千種類あるポリフェノールの中でもグレープシードオイルには、特に抗酸化力の高いプロアントシアニジンが豊富に含まれています。

その含有量の多さは、赤ワイン2杯に含まれるポリフェノールの量をたった大さじ1杯で摂取できるほどです。

さらにグレープシードオイルには、ポリフェノールと同じく抗酸化作用のあるビタミンEも含まれています。

活性酸素を消す抗酸化成分が豊富なことから、動脈硬化やガンをはじめとする病気予防が期待できる油です。

シミを消す!グレープシードオイルの美肌効果

グレープシードオイルの利用は食用だけでなく、美容面にも広まっています。
他の食用油のようにベタつかずサラリとした質感と、どんな肌質にも使える刺激の少なさが人気の理由。

それに加えて肌なじみが良いことから、保湿クリームやマッサージオイルなど色々な製品に配合されています。

また髪にコシを与えてツヤを出す作用も。
シャンプー前にグレープシードオイルで頭皮をマッサージし、髪の毛にオイルを馴染ませておくと、ふっくらとした艶やかな髪になります。

この効果はまつ毛にも応用可能。
綿棒でグレープシードオイルをまつ毛に塗ることで、まつ毛が強化されて印象的な目もとに近づけます。

さらにグレープシードオイルの美容効果は、摂取することでも発揮されます。
グレープシードオイルに含まれるポリフェノールには、メラニン色素を抑えてシミを薄くする作用があり、美白効果が認められています。

グレープシードオイルは食べると危険!?

活性酸素を消して体を守り、美白効果もあるグレープシードオイル。
しかしグレープシードオイルの摂取は危険も伴っています。

その理由はグレープシードオイルに含まれる脂肪酸です。
ではグレープシードオイルの脂肪酸組成を見ながら、危険な理由を確認していきましょう。

グレープシードオイルの成分表グラフ

  • 飽和脂肪酸

    12.0%

  • オレイン酸

    18.7%

  • リノール酸

    66.0%

  • α-リノレン酸

    0.6%

  • その他

    2.7%

グレープシードオイルに含まれる約7割がリノール酸。
リノール酸はサラダ油に多く含まれ、現代の私たちは過剰摂取している脂肪酸です。
リノール酸は必要以上に摂り過ぎると、体内で炎症を起こす作用があります。

その炎症はアレルギーや動脈硬化、認知症、ガン、うつなど、さまざまな病気を引き起こします。

そのためリノール酸が過剰状態の私たちは、グレープシードオイルを摂取すると炎症を誘発する恐れがあるのです。

まとめ

抗酸化成分が豊富なグレープシードオイルですが、現代の私たちは摂取を控えるほうが良さそうですね。

グレープシードオイルに含まれるポリフェノール成分は、赤ワインや100%ブドウジュースから摂り入れるようにしましょう。

そして食用は控えたいですが、美容オイルにときどき使うのであれば問題ありません。
しかしブドウの種には油分が少ないため、化学薬品を使って油を抽出しているものがほとんど。

薬品や高温な熱処理によって栄養成分は破壊され、有害なトランス脂肪酸や毒性が発生しています。

食用油と同じく安全な油は、化学薬品を使用せず低温圧搾で作られたものです。
わずかですが、低温圧搾で作られたグレープシードオイルもあります。

ポリフェノールの美肌効果を取り入れるなら、必ず低温圧搾のグレープシードオイルを選びましょう。

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