高血圧や糖尿病、動脈硬化に効くオメガ3の油でメタボを予防

高血圧や糖尿病、動脈硬化に効くオメガ3の油でメタボを予防

メタボのイメージといえば、ポッコリしたお腹。
しかしメタボは単なる肥満ではありません。

動脈硬化を起こす危険性が高く、脳や心臓で動脈硬化が起これば、脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気につながります。

じつは、そんな恐ろしいメタボを予防できる油があるって知っていますか?
それもメタボの症状にある肥満、高血圧、糖尿病などすべてに効果あり!
メタボを予防できる油とはどんな油なのか、早速学んでいきましょう。

動脈硬化の原因となるメタボ

メタボリックシンドロームとは、内臓周りに脂肪がつく内臓脂肪型肥満であること。
そして高血圧、糖尿病、脂質異常症のうち、2つ以上の症状がある状態を指します。
では、肥満以外の3つの症状を簡単に説明しますね。

まず高血圧とは、血液の流れによって血管に強い圧力がかかることです。
強い圧力によって血管は傷つき、動脈硬化を引き起こしやすくなります。

高血圧の原因のひとつは、酸化したコレステロールです。
活性酸素によって酸化したコレステロールは血管の内側に溜まりやすく、血管内を狭くします。
血液は狭くなった道を通ろうと、圧力が強くなるのです。

また塩分の摂り過ぎや、塩分の排泄作用が弱まる内臓脂肪型肥満も要注意。
塩分の多い食事や肥満によって、血中の塩分濃度は高まります。

血中の水分量を増やし塩分濃度を下げるのですが、血液量自体が増えるために血管への圧力が強くなってしまうのです。

次に2つ目の糖尿病とは、ブドウ糖が細胞に取り込まれないために、血中のブドウ糖濃度が高くなる状態です。

これはブドウ糖を細胞に取り込む作用のあるインスリンが、十分に分泌されないことが原因。

血中のブドウ糖濃度が高いと、血管内は傷つき硬くなって血液の流れが悪くなります。
傷ついて血管内が細くなった状態は、詰まりやすく動脈硬化の原因となります。

そして3つ目の脂質異常症は、血中の中性脂肪とコレステロールの値が基準値でないことです。
コレステロールを全身に届ける悪玉コレステロール(LDL)とコレステロールを回収する善玉コレステロール(HDL)は、聞いたことがある人も多いはず。

悪玉コレステロールや中性脂肪の値が高い人は、血液がドロドロ状態のため、血管が詰まりやすく動脈硬化の危険性が高いといわれています。

しかし一方では、コレステロール値は高い方が長生きするなど、今までの常識を覆す説もあります。

脂質異常症で最も大切なのは、数値ではなく悪玉と善玉の比率。
悪玉コレステロールの値が善玉コレステロールの1.5倍だと、最もバランスが良く動脈硬化を起こしにくいとされています。

高血圧、糖尿病、脂質異常症のどれもが動脈硬化の原因となる危険因子です。
その3つの症状すべてを引き起こす内臓脂肪型肥満は、メタボの必須条件となっています。

動脈硬化は突然死につながる

厚生労働省のデータによると、2014年の日本の死因は1位ガン、2位心疾患、3位肺炎、4位脳疾患です。

このうち2位の心疾患と4位の脳疾患の原因は動脈硬化。
心臓や脳で動脈硬化が起これば、心筋梗塞や脳卒中など命に関わる危険があります。

しかし動脈硬化は自覚症状がほとんどありません。
そのため動脈硬化の原因であるメタボを予防することが重要となります。

メタボの症状は肥満・高血圧・糖尿病・脂質異常の4つ。
じつは、この症状すべてを改善する油があります。
その油とは亜麻仁油やえごま油、魚の油といったオメガ3系脂肪酸の油です。

メタボに効くオメガ3系脂肪酸

牛脂やラードのように動物性脂肪は常温で固体のため、体内でも量が多すぎると固まりやすい特徴があります。
しかし、魚の油などオメガ3の油は常温でも液体のため、体内に入っても固まりません。

オメガ3系脂肪酸の主な種類は3つあります。
亜麻仁油やえごま油に多く含まれるα-リノレン酸と、魚の油に多いEPAやDHAです。

このオメガ3の油は脂肪燃焼を活性化し中性脂肪を減らす作用があるため、メタボの必須条件である内臓肥満の改善に効果があります。

さらに魚の油に多いEPAは、血管に柔軟性を与え血栓を作らせない作用で高血圧や動脈硬化そのものを予防。

また足の先など末端の血行を良くする作用もあり、糖尿病が原因となる末端神経障害を防ぎます。

EPAの摂取は青背の魚を食べることが1番ですが、α-リノレン酸は体内でEPAに少し変換されるので、亜麻仁油やえごま油でも効果を得ることができます。

しかし、ただオメガ3の油を摂るだけでは、効果は期待できません。
オメガ3の油を摂る前に、私たちが過剰摂取しているサラダ油や植物油脂が含まれる加工食品の摂取量を減らすことが先決です。

サラダ油などに多く含まれるリノール酸と、メタボ予防の効果があるオメガ3の油が吸収される場所は細胞膜です。

細胞膜が吸収する数には限りがあります。
サラダ油などを摂り過ぎていると、体内のリノール酸の数が多くなり、オメガ3の吸収量が少なくなってしまうのです。

そのためオメガ3の吸収率を上げるためにも、必ずサラダ油などの摂取量を減らすようにしましょう。

まとめ

単純に太っているのがメタボだと思っていましたが、死にもつながる怖い状態のことでした。
自覚症状がないだけに、ポッコリお腹になる前から予防していきたいものです。

また、オメガ3の油の効果を得るには、サラダ油などのリノール酸の摂取量を減らすことが先決でしたね。

サラダ油や加工食品の使用を完全に無くすには時間がかかりそうですが、少しずつ減らして亜麻仁油やえごま油、青背の魚を食べることで、危険なメタボを予防しましょう。

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