トクホの油は高いお金を出して買う価値はない!?

トクホの油は高いお金を出して買う価値はない!?市販のあぶらがベルトコンベアーを通っているところ。

脂肪やコレステロールに作用するトクホの油。
家族の健康を考えて、使っている人も多いはず。

しかし、必ずしも健康につながるとは限らないのです。
トクホだから体にいいと思い込んではいませんか?

トクホの商品を使う前に、トクホの効果以外にも知っておきたいことがあります。

トクホの油ってどんなの?

2015年現在、トクホ認定を受けている油は下記の3つです。
・ヘルシーリセッタ(日清オイリオ)
・ヘルシーコレステ(日清オイリオ)
・健康サララ(J-オイルミルズ)

トクホの油の効果は、2種類あります。
ヘルシーリセッタは『体に脂肪がつきにくい』。
ヘルシーコレステと健康サララは『コレステロールを下げる』です。

トクホの効果は科学的に証明し、国の認可を得たお墨付き商品。
油を変えるだけでその効果が得られるという、お手軽さも魅力ですね。

この点だけを見れば、すばらしい油です。
では、何が健康につながらないのか、気になる点について見ていきましょう。

トクホ効果の気になる点

まずはヘルシーリセッタの効果からです。

・脂肪がつきにくい効果
ヘルシーリセッタは通常の油にほぼ含まれていない、中鎖脂肪酸を多く含んだ油です。
この脂肪酸は体内に蓄積されず、すぐに消費される特徴があります。

その消費時間は通常の油の脂肪酸よりも4倍早く、このことから脂肪がつきにくい油としてトクホ認定されています。

しかし、この中鎖脂肪酸が含まれている量は全体の約11%。あとの89%は通常の油と同じ脂肪酸です。
この差であれば、通常の油の使用量を少し減らすくらいでも良いのではと思います。

・コレステロールを下げる効果
次はヘルシーコレステと健康サララのコレステロールを下げる効果です。
この2つの油は植物ステロールという成分が多く含まれています。

植物ステロールはコレステロールの体内吸収を妨げ、代わりに体内へ入ります。
体内に吸収されなかったコレステロールは排泄されるため、コレステロールが減り数値が下がるのです。

ここでの気になる点は、コレステロールは下げないといけないのかということ。

コレステロールが高いと動脈硬化の危険性が高まるといわれていますが、大事なのは善玉コレステロールと悪玉コレステロールの比率です。ただ低ければいいというものではありません。
(※コレステロールの詳しい説明はこちら)

また、植物ステロールによるコレステロール値の低下は一過性のものとも考えられています。

コレステロールは一定量を保つ機能があり、コレステロールの吸収が抑えられると、必要量を補おうと体内でコレステロールをつくります。結局、下げた数値は年単位で元に戻ってしまうのです。

3つの油に共通する気になる点

トクホの効果以外にも気になる点があります。それは3商品に共通する原料と製造方法です。

それぞれの原料は下記の通り。
(ヘルシーリセッタ)菜種油、ココナッツオイル、パーム油
(ヘルシーコレステ)米油、菜種油
(健康サララ)大豆油

ヘルシーコレステに使われている米油以外、すべて海外からの輸入品です。
また、原料として使われている菜種油と大豆油は遺伝子組換えのものが含まれています。

フランスで行われた動物実験では、遺伝子組み換え食品を食べ続けた結果、早期にガン細胞が発生し、その後巨大化するというデータもあります。
遺伝子組み換え食品は、現時点では100%安全とは言い切れません。

そして、製造過程で3商品とも高温で加熱処理されています。
植物油を200℃以上の高温で製造・精製すると、トランス脂肪酸が発生してしまうのです。

トランス脂肪酸は体に必要のない油で、健康を害すると危険視されています。
アメリカやヨーロッパでは、使用に規制がかけられている脂肪酸です。
トクホの油にはその脂肪酸が含まれているのです。

まとめ

どの油にも良い点・悪い点があるように、トクホの油も100%良いというわけではありませんでした。

(トクホ油の良い点)
・体に脂肪がつきにくい(その成分は全体の約11%のみ)
・コレステロールを下げる(一過性のもの)

(トクホ油の悪い点)
・遺伝子組換えの原料を使用
・トランス脂肪酸が含まれている

一般の油よりも高いお金を出しているのに、トランス脂肪酸が入っているとは残念です。
この情報を知った上で、家族の健康のために選ぶ価値があるかどうか、見直したいものです。

絶対避けたいものと、受け入れられるものを決めて、自分や家族にベストな油を選んでいきたいですね。

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