美容だけじゃない!抗酸化力と代謝を高めるアルガンオイル

美容だけじゃない!抗酸化力と代謝を高めるアルガンオイル

モロッコのサハラ砂漠にしか存在しないアルガンの木の実から採れる、アルガンオイル。
100kgの実からわずか1kgしか採れない貴重なオイルは、高い保湿力と抗酸化力があり『モロッコの黄金』と呼ばれています。

食用というよりは、アルガンオイル配合シャンプーなど美容面での利用が圧倒的に多いイメージ…。

しかし、老化や病気を予防する強力な抗酸化成分があるのなら、体の中にも取り入れたいものです。
海外セレブも摂取しているアルガンオイル、その貴重な油が持つパワーを見ていきましょう。

抗酸化と代謝向上のアルガンオイル

アルガンオイルの摂取によって最も効果が期待できるのは、体内の酸化を防ぐこと。
体内の酸化とは、活性酸素によって脂質が有害な過酸化脂質へと変わることです。
過酸化脂質は、私たちの体を構成する細胞を内側から攻撃します。

病気の約9割は過酸化脂質が原因といわれるほど、攻撃性が高い危険な存在。
そんな過酸化脂質に傷つけられた細胞は、体の場所によって動脈硬化やガン、認知症、うつなどさまざまな病気を引き起こします。

そのため、体内の酸化を防ぐことは、病気を予防する大きなポイントとなるのです。

体内の酸化を防ぐには、活性酸素を少なくして過酸化脂質の発生を抑えることが重要。
アルガンオイルには活性酸素を消す抗酸化力の強いγ(ガンマ)-トコフェロールが含まれています。

ビタミンEの一種であるγ-トコフェロールは、ビタミンEの中でも強い抗酸化力を持ち、活性酸素を消して体内酸化を防いでくれるのです。

また、体内の塩分バランスを整えて余分な塩分を排出する利尿作用も。
利尿作用によりむくみが解消されると、代謝を正常に戻す効果にもつながります。

そしてγ-トコフェロール以外にも、体内酸化を防ぐサポニンも含まれています。
糖から構成されるサポニンはγ-トコフェロールと同じく、体内の酸化を防ぐ抗酸化成分です。

サポニンは他にも血行を良くして代謝を高める作用と、脂肪の吸収を抑える働きもあります。
アルガンオイルは、γ-トコフェロールとサポニンの抗酸化と代謝向上作用という、体内を健康に保つ成分が2つも含まれているのです。

アルガンオイルの常食は禁物

抗酸化と代謝に効果があるアルガンオイル。毎日使いたくなりますね。
ではアルガンオイルに含まれる脂肪酸を確認して、毎日摂っていい油かチェックしてみましょう。

アルガンオイルの成分表グラフ

  • 飽和脂肪酸

    20.3%

  • オレイン酸

    44.4%

  • リノール酸

    32.7%

  • その他

    2.6%

アルガンオイルに最も多く含まれているオレイン酸は熱に強く、酸化しにくい脂肪酸。
また動脈硬化を予防、胃酸分泌の調整、便秘改善などの働きがあります。

次に多いリノール酸は摂り過ぎると、体内で炎症を起こす性質があります。
摂取量に気をつけなければいけませんが、サラダ油などにも多く含まれているため、現代人はすでに過剰摂取している状態です。

リノール酸過剰による炎症はアレルギーをはじめ、動脈硬化やガンなどの病気を引き起こします。

リノール酸が過剰状態の私たちは、現状を改善していくためにもアルガンオイルを毎日摂取することは厳禁。
たまに摂取する程度にとどめて、抗酸化と代謝向上作用を上手に摂り入れましょう。

オーガニックでも危険なアルガンオイル

そもそもモロッコのサハラ砂漠にしか存在しないアルガンの木。
アルガンオイルは、その木の実の種にある核から油分を採ったものです。

アルガンの木は年々減少傾向にあり、油が採れる核はとても小さいため、生産量はごくわずかです。

しかし需要が多いことから、ヤギの糞に混ざった核を原料とするものや、他の植物油を混ぜたものなど粗悪なアルガンオイルが流出しています。

粗悪なものは有効成分も少なく、酸っぱい匂いがするベタベタした薄い色をしています。
本来はナッツのような香りがするサラサラした黄金色の油が、本物のアルガンオイルなのです。

またアルガンオイルは自生したアルガンの木から採られているため、すべてオーガニックです。

そのためオーガニックの表示だけでは安心できません。
アルガンオイルを選ぶポイントはオーガニックではなく、EUが定めたIGPの認証を受けているものです。

IGPは特定の地域でしか作れない高品質の農産物を認証するシステム。
厳しい基準が設けられているため、高品質が保証されています。
偽物のアルガンオイルに騙されないように、IGPの認証があるかチェックして選びましょう。

まとめ

海外セレブが取り入れたことがきっかけで、食用でも注目されているアルガンオイル。
強力な抗酸化力と代謝を高める作用は、スプーン1杯の量で十分に摂り入れられます。
過剰摂取するとお腹がゆるくなるので、摂り過ぎには注意です。

またリノール酸の摂り過ぎにならないように、毎日の摂取は厳禁でしたね。
貴重なアルガンオイルは、たまに摂取するスペシャルオイルとして摂り入れましょう。

そして美容用のアルガンオイルは苦味が感じられるので、食用には使用できません。
抗酸化力と代謝を高めるには、必ず食用のアルガンオイルで摂り込んでくださいね。

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