老化の原因は体のサビとコゲ!体内の酸化・糖化を抑える食事で老化を防止!

老化の原因は体のサビとコゲ!体内の酸化・糖化を抑える食事で老化を防止!

年とともに老化が進むのは、誰にも避けられないこと。
ただ、同じ年齢でも「若々しく元気な人」と「実年齢より老けて見える人」がいるように、老化のスピードは人によってちがいます。

じつはこの差は、体内の『サビ』と『コゲ』が原因。

釘がサビついたりお鍋の底がコゲつくのと同じで、私たちの体もサビやコゲがどんどん溜まっていきます。
その結果、体に悪影響が及び、老化現象やさまざまな病気が引き起こされるのです。

そこで老化の原因である、体内のサビとコゲについて調べてみました。
体内のサビやコゲの発生には、私たちの食生活が大きく関係しているようです。さっそく確認していきましょう。

体の老化は血管からはじまる

体の老化は血管からはじまる

そもそも私たちの体は、血管から老化がはじまります。

血管は、酸素や栄養素などの体に必要な成分を全身に運ぶ、重要な器官。しかし血管が老化すると、酸素や栄養素が体の細部まで運ばれにくくなります。

その結果、全身に悪影響が及び、からだ全体の老化を早めることになります。血管の老化は、全身の老化につながっているのです。

ちなみに全身にある血管の99%が、直径わずか0.01mmの毛細血管。じつはこの毛細血管は加齢とともに減少していきます。

血管の老化は、男性で30代後半、女性は40代頃から起こると考えられています。

血管の老化は、男性で30代後半、女性は40代頃から起こると考えられています。

老化した血管は血液の通りが悪くなり、やがて機能しなくなります。すると使われなくなった血管は形が崩れ、消えてしまう場合もあるのです。

このような老化した血管は、加齢とともに増えていきます。その結果、60代になると20代よりも毛細血管の数は4割も減少するといいます。

ただ、血管が老化する原因は加齢だけではありません。

同じ年齢でも、若々しく元気な人と実年齢よりも老けて見える人がいるように、老化が進行するスピードは人によってちがいます。

じつはこの差は、体内の「サビ」と「コゲ」の影響。

老化が進行するスピードは、体を酸化させる「体のサビ」と体を糖化させる「体のコゲ」の量で決まるのです。

体内のサビとコゲとはどのようなものか、体のサビから詳しく見ていきましょう。

体のサビの原因は、酸化した油や活性酸素

体のサビとは、体内の脂質が酸化すること。
リンゴが茶色く変色したり釘がサビつくように、体内の脂質も酸化してサビつくのです。

体のサビの原因は、酸化した油や活性酸素引用元:過剰に増えた活性酸素による身体へのダメージ

特にサビつきやすいのが、細胞に含まれる脂質。私たちの体は約37兆個(以前は60兆個と言われていました)の細胞で作られていますが、その細胞はすべて油(脂質)でできた細胞膜で包まれています。

体のサビとは、体内の脂質が酸化すること。 リンゴが茶色く変色したり釘がサビつくように、体内の脂質も酸化してサビつくのです。  特にサビつきやすいのが、細胞に含まれる脂質。私たちの体は約37兆個(以前は60兆個と言われていました)の細胞で作られていますが、その細胞はすべて油(脂質)でできた細胞膜で包まれています。

その細胞膜に含まれる脂質がサビつくと、細胞は正常に機能できなくなります。すると、細胞がある臓器の働きも悪くなることで、老化や病気が引き起こされるのです。

皮膚の細胞がサビつけばシワやたるみを引き起こし、血液や血管の細胞がサビると、動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳卒中などの命に関わる病気の発症リスクが高まります。

また、サビた細胞はがん細胞に変わりやすいので、体内が酸化すると発ガンのリスクも高まります。

なお、体内をサビさせる主な原因は、「活性酸素」と「酸化した油」です。

まず活性酸素は、私たちが呼吸によって取り込んだ酸素の一部。活性酸素は殺菌力が強く、本来は体内に侵入する菌やウイルスを撃退する役目があります。

しかし体内に増えすぎると、正常な細胞まで攻撃します。活性酸素によって傷つけられた細胞は酸化し、体のサビとなるのです。

また、酸化した油も体のサビを増やします。酸化した油は体内に取り込まれると、細胞膜に含まれる脂質を酸化させるのです。

さらに活性酸素と酸化した油が結びつくと、体に有害な過酸化脂質という物質に変わります。

過酸化脂質は細胞の内側に蓄積し、ゆっくり細胞を破壊して体内にダメージを与えます。細胞の中からじわじわ破壊するため、活性酸素による攻撃よりも細胞は大きなダメージを受けることになるのです。

酸化した油も体のサビを増やします。酸化した油は体内に取り込まれると、細胞膜に含まれる脂質を酸化させるのです。  さらに活性酸素と酸化した油が結びつくと、体に有害な過酸化脂質という物質に変わります。  過酸化脂質は細胞の内側に蓄積し、ゆっくり細胞を破壊して体内にダメージを与えます。細胞の中からじわじわ破壊するため、活性酸素による攻撃よりも細胞は大きなダメージを受けることになるのです。

そのため体内のサビを防ぐには、活性酸素と酸化した油の両方に注意する必要があります。

しかし、私たちが呼吸によって取り込んだ酸素のうち、約2%は活性酸素に変換されます。

さらに喫煙や飲酒、激しい運動、紫外線、ストレス、電磁波、大気汚染などの影響によっても、活性酸素は体内に増加するのです。

さらに喫煙や飲酒、激しい運動、紫外線、ストレス、電磁波、大気汚染などの影響によっても、活性酸素は体内に増加するのです。

そのため、体内の活性酸素を完全になくすことはできません。

ただ、活性酸素が体内の細胞を酸化させるのは、必要以上に増えたときだけ。ですから体内のサビを防ぐには、活性酸素を必要以上に増やさなければいいのです。

ビタミンEやポリフェノールが豊富な食品で、体内の酸化を防ぐ

ビタミンEやポリフェノールが豊富な食品で、体内の酸化を防ぐ

体内の活性酸素の量を抑えるには、抗酸化成分を含む食品を摂取すること。
抗酸化成分が体内の活性酸素の発生や働きを抑えるため、体のサビを予防することができます。

抗酸化作用のある栄養素は、ビタミンEやビタミンC、βカロテン、リコピン、アスタキサンチン、ポリフェノール類(カテキン・アントシアニン・カカオポリフェノール他)など、たくさんあります。

それぞれの栄養素が豊富に含まれる、主な食品は下記のとおり。

【ビタミンE】アーモンド、カボチャ、アボカド、ウナギ、ひまわり油

【ビタミンC】ピーマン、パセリ、唐辛子、芽キャベツ、ケール

【βカロテン】ニンジン、ホウレン草、シソ、モロヘイヤ、春菊

【リコピン】トマト、パプリカ、スイカ、ピンクグレープフルーツ

【アスタキサンチン】サケ、イクラ、金目鯛、アマエビ

【ポリフェノール類】ココア、ワイン、緑茶、ゴマ、大豆

この中でも強力な抗酸化作用がある栄養素は、アーモンドやアボカドに豊富なビタミンEとサケやエビに多く含まれるアスタキサンチンです。

またビタミンEとアスタキサンチン、リコピン、βカロテンは油に溶けやすいので、油と一緒に摂取すると体内に吸収されやすくなります。

これらの食品を積極的に摂取して、体内に活性酸素の増加を防止しましょう。

酸化した油を避けるには、サラダ油を加熱しないこと

酸化した油を避けるには、サラダ油を加熱しないこと

また体内のサビを予防するには、酸化した油を避ける必要があります。

そこで重要となるのが、油の使い方です。じつは油の中には、「熱に弱く酸化しやすい油」と「熱に強く酸化しにくい油」があります。

この差は油に含まれる成分(脂肪酸)がちがうから。油の成分には熱に弱い成分と強い成分があるのです。

ちなみに熱に弱い成分はサラダ油に含まれる「オメガ6」と、亜麻仁油に豊富な「オメガ3」。

ちなみに熱に弱い成分はサラダ油に含まれる「オメガ6」と、亜麻仁油に豊富な「オメガ3」。

一方、熱に強い成分はバターに多い「飽和脂肪酸」と、オリーブオイルの主成分である「オメガ9」です。

一方、熱に強い成分はバターに多い「飽和脂肪酸」と、オリーブオイルの主成分である「オメガ9」です。
 脂肪酸代表的な油
熱に強い
飽和脂肪酸
オメガ9


バター
オリーブオイル

熱に弱いオメガ6
オメガ3

サラダ油
亜麻仁油

熱に弱い成分が多く含まれるサラダ油や亜麻仁油などを加熱すると、油はすぐに酸化して体に有害な物質に変わります。

しかし、ほとんどの人はサラダ油が熱に弱いことを知りません。そのため加熱調理にサラダ油を使い、毎日のように酸化した油を摂り続けているのです。

ですから酸化した油を避けるには、まずサラダ油を加熱調理に使用するのは止めましょう。

そして、加熱調理には熱に強いオリーブオイルやバターを使用すること。特にオリーブオイルは過剰摂取による副作用がないので、バターよりもおすすめです。

また油は光や空気に触れても酸化するので、保管場所は涼しくて日の当たらない冷暗所に保存しましょう。

さらに容器は小さいほうが、容器内で油が空気に触れる期間が短くなるので、酸化が進む前に使い切ることができます。

体のサビを防ぐポイント

    活性酸素の増加を防止 → 抗酸化成分を含む食品を摂取

  • 色の濃い野菜や果物、ナッツ、魚介類などを積極的に摂取する
    酸化した油を避ける → サラダ油を加熱調理に使用しない

  • サラダ油や亜麻仁油など、熱に弱い油は火を通さず使用する
  • 加熱調理には熱に強いオリーブオイルを使用する

続いて、体のコゲについて確認していきましょう。

体のコゲは、体内の余分な糖が原因

体を酸化させる体のサビと同じく、老化の原因として近年注目されているのが、体を糖化させる「体のコゲ」です。

食品を加熱するとコゲつくように、体内もコゲてしまうのです。

体のコゲは、体内の余分な糖が原因引用元: 肌の老化の原因「糖化」をご存知ですか?

ちなみに体のコゲは、血中に余った糖と体内に含まれるタンパク質が体温で加熱されてできます。

この糖とタンパク質が結びつくことを「糖化」といい、それによって発生する物質がAGEs(エージーイー:終末糖化産物)と呼ばれる、体のコゲです。

私たちの体は血管から老化していくのですが、この体のコゲであるAGEsは体のあらゆる血管にたまり、血管障害を起こして老化や病気を引き起こすのです。

私たちの体は血管から老化していくのですが、この体のコゲであるAGEsは体のあらゆる血管にたまり、血管障害を起こして老化や病気を引き起こすのです。

またAGEsが骨にたまると、骨が本当に焦げたように茶色く変色します。変色した骨は強度がなくなり、骨粗しょう症のリスクを高める危険性があります。

このように、AGEsは体内にコゲを増やして老化を早めるのです。

なおAGEsが発生する原因は、体内と食品由来の2つあります。

1つ目の体内で発生する原因は、糖の過剰摂取。

そもそも糖は、私たちの体を動かすエネルギー源です。食品から摂取した糖は血液を通じて全身に運ばれ、エネルギーとして消費されます。

ところが必要以上に糖を摂取し続けると、消費しきれなかった糖が血中に余り、体内のタンパク質と結びつきます。その結びついた物質が体温で加熱されると、体のコゲであるAGEsとなるのです。

私たちの体を動かすエネルギー源です。食品から摂取した糖は血液を通じて全身に運ばれ、エネルギーとして消費されます。   ところが必要以上に糖を摂取し続けると、消費しきれなかった糖が血中に余り、体内のタンパク質と結びつきます。その結びついた物質が体温で加熱されると、体のコゲであるAGEsとなるのです。

2つ目の原因は、食品を加熱したとき。発生のメカニズムは、体内で発生する場合と同じで、糖とタンパク質の加熱によって発生します。

例えば、糖質を含む小麦粉とタンパク質が含まれる卵や牛乳を混ぜ合わせて作るホットケーキは、AGEsが発生しやすい食品。

糖とタンパク質が混ざった生地を焼き上げるため、表面のこんがり焼けた色部分にAGEsが発生しやすいのです。

他には、動物性脂肪を加熱した場合もAGEsが発生しやすく、ステーキやから揚げ、豚カツなどにもAGEsが多く含まれます。

またAGEsは焦げた部分に発生するので、「煮る・蒸す」などの焦げ目がつかない調理法は食品中のAGEsの発生を抑えることができます。

またAGEsは焦げた部分に発生するので、「煮る・蒸す」などの焦げ目がつかない調理法は食品中のAGEsの発生を抑えることができます。

ちなみに食品に含まれるAGEsのほとんどは、消化時に分解されて体外へ排出されるので、あまり神経質になる必要はありません。

ただ、食品中のAGEsの約7%は分解されずに体内に溜まっていくので、揚げ物や炒め物、肉料理ばかりを頻繁に食べるのは控えましょう。

血糖値が高いと、AGEsが発生しやすい

血糖値が高いと、AGEsが発生しやすい

なお食品中のAGEsよりも注意が必要なのは、体内で発生するAGEsです。

じつは血糖値が高いと、AGEsが発生しやすいことが確認されています。ちなみに血糖値とは、血中に含まれるブドウ糖の値です。

AGEsは体内の余分な糖と、骨や筋肉などに含まれるタンパク質が結びついて作られます。

ですから血糖値が高くなると、体内にAGEsのもととなる糖が多く存在している状態なので、AGEsが発生しやすくなるのです。

そのためAGEsの発生を抑えるには、血糖値を上げないことが重要。

そこで血糖値を上げないために注意したいのが、下記の4つです。

【血糖値の上昇を抑える方法】

  • GI値の高いお米やパンを最初に食べない
  • 食事は野菜をはじめに食べる
  • 野菜のあとは魚を食べる
  • ヨーグルトなどの発酵食品を摂取する

1つずつ詳しく見ていきましょう。

GI値の高いお米やパンを最初に食べない

GI値の高いお米やパンを最初に食べない

血糖値を上昇させる原因は、糖質に含まれるブドウ糖です。

そのため糖質が多いお米やパンを食事のはじめに摂取すると、血糖値が急上昇してAGEsが体内で発生しやすくなります。

ですから血糖値の上昇を抑えるには、お米やパンなどの糖質が多く含まれる食品は最後に食べることが鉄則です。

なお、食品が血糖値の上昇にどのくらい影響するかは、食品のGI値で判断できます。

GI(グリセミック・インデックス)とは、食品が血糖値の上昇に影響する度合いを表したもの。

ブドウ糖の摂取による血糖値の上昇度100を基準とし、食品がそれぞれ血糖値の上昇にどのくらい影響するか示しています。

糖質が多く含まれる、お米やパン、麺類、イモ類などは、GI値が70以上の高GI食品。一方、血糖値を上げにくい食品はイモ類以外の野菜や肉、魚、海藻類などの低GI食品です。
参考資料://www.drrk.net/gi.html

ちなみに、GI値の高いお米などの炭水化物から摂取した場合と、GI値の低い野菜から摂取した場合では、下記のように血糖値の上昇度は大きくちがいます。

ちなみに、GI値の高いお米などの炭水化物から摂取した場合と、GI値の低い野菜から摂取した場合では、下記のように血糖値の上昇度は大きくちがいます。

このように、野菜から摂取すると血糖値の上昇をグンと抑えることができます。AGEsが発生しやすい状況を避けるには、野菜から先に食べるようにしましょう。

魚の油に豊富なオメガ3は、インスリンの分泌を促す

魚の油に豊富なオメガ3は、インスリンの分泌を促す

また血糖値の上昇を抑えるには、魚を積極的に食べることも効果的です。

魚の油に豊富に含まれるオメガ3(油の成分)は、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の分泌を促す作用があります。

特に野菜を摂取したあとに魚を摂取すると、インスリンの分泌を促す効果がより強くなると考えられています。

そのため食事は、「野菜→魚→肉→お米・パン」の順で食べるようにしましょう。

ヨーグルトなどの発酵食品を摂取して、腸内環境を整える

ヨーグルトなどの発酵食品を摂取して、腸内環境を整える

魚と同じく積極的に摂取したいのが、ヨーグルトや漬物、納豆などの発酵食品です。

じつは腸内環境が悪化すると、血糖値を下げるインスリンが上手く分泌されなくなるのです。

そのためインスリンの分泌の低下を防ぐには、発酵食品を摂取して腸内環境を整えることも大切です。

ちなみに、一度体内に発生したAGEsは体内にどんどん蓄積されます。そのため年齢に関係なく、だれもが上記のような食生活を心掛ける必要があります。

また、ウォーキングなどの有酸素運動も血糖値の上昇を抑えるので、食生活の見直しと一緒に軽い運動も取り入れるとより効果的です。

老化は避けられないことですが、体内のサビとコゲの発生を防いで少しでも老化を遅らせましょう。

まとめ

老化を早める原因は、体のサビとコゲが大きく影響しています。
以下の点に注意して、体にサビやコゲを作らないようにしましょう。

【体のサビ・コゲを防ぐポイント】

    体のサビを防ぐ方法

  • ビタミンEやポリフェノールなどの抗酸化成分が豊富な食品を摂取する
  • 熱に弱いサラダ油や亜麻仁油を加熱調理に使用しない
  • 加熱調理には熱に強いオリーブオイルを使用する
    体のコゲを防ぐ方法

  • コゲの原因である糖質を過剰摂取しない
  • 食事は野菜から摂取する
  • GI値の高いお米やパン、麺類は食事の最後に食べる
  • 魚や発酵食品を積極的に食べる

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