食材宅配サービスおすすめランキング|安全な食べ物を選ぶポイントは?

『子どもに安全なごはんを食べさせてあげたい』
私は2011年の原発事故以降、食の安全を意識するようになりました。
その後、食の安全について調べていくと、残留農薬や食品添加物、遺伝子組み換え、家畜への薬剤使用など、私たちが毎日食べている食品にはさまざまな危険要素があることが分かったのです。
そもそも、私たちの体をつくるのは自分が食べたものだけです。
ということは、農薬などの危険要素も体に影響するのでは?
特に気になったのは、子どもへの影響です。
成長途中の子どもには、できるだけ安全なものを食べさせてあげたい…。
そこで前から気になっていた、農薬や添加物を極力使用しない宅配食材を試してみることにしました。
数ある食材の宅配サービスの中で、最も安全な会社はどこか?
食の安全を基準に、オススメの食材宅配サービスをランキングにしてみました。
スーパーや八百屋さんで買うより安全な理由
そもそも、スーパーや近所のお店よりも食材配達サービスの方が、なぜ安全といえるのでしょうか?
その理由は、利用者の求める内容のちがいです。
まず、スーパーは価格や食材の見た目の良さが重視されます。
そのため、スーパーは虫食いのない形の揃った食材を低価格で用意する必要があります。
それを実現するためには、農薬で害虫を駆除し、短時間で成長を促す化学肥料は必須。
また、通常の栽培方法よりも手間のかかる有機栽培の農産物は、コストが高く低価格では販売できません。
一方、宅配食品サービスは、必要な食材や調味料がセットになった料理キット、カロリーが計算されたダイエット食キットなど、さまざまなスタイルがあります。
その中でも多いのが、食の安全を高めた食材の配達サービス。
2011年の原発事故以降、食の安全性に対して多くの人が意識するようになったからです。
そのため、多少の虫食いや形の不揃い、価格帯の許容範囲はスーパーより広くなります。
食材の見た目や価格よりも、安全性が求められているのです。
食材宅配を使うメリット、デメリット
とはいえ、安全性を重視した食材宅配もメリットだけではありません。
では、宅配食材のメリット・デメリットをそれぞれ確認しておきましょう。
食材宅配のメリット
▼農薬や化学肥料の使用量が少ない

1番の大きなメリットは、通常の農産物よりも農薬や化学肥料の使用量が少ないこと。
ただ、通常の栽培方法でも農薬や肥料の使用は、健康に害のない基準値が定められています。
しかし、農薬はアレルギーの原因や神経系の病気を引き起こす危険性もあり、できる限り摂取量を抑えたいもの。
食材配達は農薬や肥料の使用を独自に規制しているので、一般の食材よりも残留農薬の危険性が低くなります。
また野菜の味が濃く、スーパーよりも美味しいとの声もよく聞きます。
▼遺伝子組み換え作物の間接的な摂取が少ない

海外から輸入する遺伝子組み換え作物の多くは、家畜の飼料となります。
遺伝子組み換え作物の飼料で育った家畜の肉を私たちは食べることで、間接的に遺伝子組み換え作物を摂取しているのです。
遺伝子組み換え作物は、長期的な影響が不明な食品。
宅配食材の多くは、家畜の飼料は非遺伝子組み換えなので心配ありません。
▼余計な添加物の使用が少なく、素材の味を楽しめる

スーパーやコンビニなどで売られている加工食品の表示内容を見ると、添加物が大量に使用されていることが分かります。
添加物の中には、アレルギーや発がん性が疑われるものがあります。
また、農薬など他の危険要素と体内で合わさった場合の影響は、はっきり分かっていません。
化学的に作られた添加物を、わざわざ食べる必要はないです。
食材宅配は余計な添加物は使用しないため、本来の素材の味を楽しむことができます。
▼ネットで簡単に買い物ができる

ネットで注文ができるので、わざわざ買い物に出る必要がありません。
お米やお酒など重たいものも運ぶ必要もなく、妊娠中や小さい子どもが居る家庭も心配無用です。
食材宅配のデメリット
▼虫食いや形が不揃い

安全性を重視し、農薬や化学肥料に頼らないため、農産物は虫食いの穴や形が不揃いのものが多くあります。
▼スーパーよりも価格が高い

通常の栽培方法よりも手間がかかるため、価格はスーパーより高くなります。
▼すぐ手元に届かない

商品が届くまでの時間や受け取りもデメリットのひとつ。
前もって注文しなければいけませんし、鮮度維持や盗難防止などを考えると、お届け日はなるべく家にいる方が安心です。
▼商品画像と実物に差がある

ネットやカタログで注文するため、届いた食材が商品画像より小さいことがあります。
同じ商品をリピートした場合も、大きさや産地(産地が複数ある場合)が前回とちがうことがあります。
以上が宅配食材のメリット・デメリットです。
最初は前もっての注文や食材の価格などに戸惑うかもしれませんが、注文する間隔や予算など自分でルールを決めれば、無駄な買い物をせず有効に利用できます。
では、どんな食材配達サービスを選べば良いのか、そのポイントを確認しましょう。
安全な食材宅配サービスを選ぶポイント

食材の宅配サービスを始めるにあたり、まずは自分の求める宅配会社を見極めなければいけません。
そこで安全性を見分けるために、野菜(果物)・肉・加工食品・放射性物質の4点に対する取り組み方をチェックしました。
ポイント1.野菜や果物に、農薬・化学肥料は使われているか?

農薬は農作物を害虫から守るために必要な場合もありますが、食品に残留する農薬はアレルギーや神経系に影響を及ぼす危険があります。
農薬は健康に害のない使用量が定められていますが、できる限り摂取しない方が安全なのは確か。
また、人工的に作られる化学肥料は私たちだけでなく、生態系などの環境にも悪影響を及ぼします。
農薬や肥料の使用状況と一緒に、残留農薬に対する取り組みも確認しましょう。
ポイント2.牛や豚、鶏などは、どんなふうに育てられているか?

私たちが食べる牛肉や豚肉、鶏肉など、食肉となる動物たちがどんな風に育てられているか知っていますか?
じつは多くの家畜動物は、狭い飼育舎の中で一生を過ごします。
そして、エサとして毎日与えられている飼料は、遺伝子組み換えのトウモロコシや大豆。
遺伝子組み換え作物は、長期間摂取した場合の安全性が証明されていません。
また、病気予防のために飼料に混ぜられる抗菌性物質(抗菌剤・抗生物質)は、薬剤に対する耐性菌を増やします。
その影響は家畜だけでなく、その肉を食べた私たちの体内にも耐性菌を増やすため、病気治療の際、薬が十分に効かなくなる恐れがあるのです。
さらに、日本では禁止されていますが、アメリアやオーストラリアなどでは家畜の成長を促すために、ホルモン剤の使用が認められています。
肉に残留するホルモン剤は、乳がんや子宮がんのリスクを高めると考えられる危険なものです。
どんな環境で何を食べて育てられたかを確認することが、安全なお肉を選ぶポイントです。
ポイント3.加工食品に使用している添加物、原料の産地は?

加工食品には、食材以外に大量の添加物を使用しているものがあります。
本来なら家庭で調理する時と同じように、必要な食材と調味料だけで作れるはず。
見た目を良くしたり、かさ増しなど、余計な目的の添加物は必要ありません。
食材や必要な調味料だけで作られているか、また原料の食材の産地は国産か輸入品なのかチェックしましょう。
ポイント4.放射性物質への対応は?

福島原発の事故以降、食品の放射能汚染に対する意識は強くなりました。
政府は基準値を設け、その基準値内の食品しか流通させないように対策を取っています。
とはいえ、子どもには食品に含まれる微量な放射性物質も摂らせたくないと、考えるお母さんは多いはず。
そこで放射能汚染に対して、どんな対応を取っているか確認しましょう。
独自の基準値の設定や不検出のカテゴリーなど、私たちの不安を解消する項目があるか要チェックです。
では、上記の安全性を確認する4つのポイント(野菜、肉、加工食品、放射性物質)と、主菜のひとつである魚、そして品数を項目に加えた評価結果がこちらです。
【食材宅配サービスの評価】
※総合点…◎10点、○5点、△1点の合計数(60点満点)
では、大地宅配から順番に、上記の結果について詳しく見ていきましょう。
大地宅配

野菜
大地宅配は反農薬の意識が高く、野菜や果物の栽培方法は無農薬、無化学肥料が基本。
有機肥料で土づくりをおこない、どうしても農薬が必要な場合は有機JAS規格で認められた農薬などを使用しています。
そもそも有機やオーガニックと呼ばれる農産物は、すべて有機JAS規格に基づいたもの。

化学物質由来の肥料や農薬は使用せず、過去2年以上農薬や化学肥料を使用していない田畑で栽培された農産物だけに認められる称号です。
大地宅配は、この有機JAS規格の徹底度が高く、有機農産物(化学物質由来の肥料や農薬を使用しない)や栽培期間中に農薬を使用しない野菜は、全体の88%を占め、残留農薬の検査もおこなわれていて安心です。
肉
家畜の飼料はトウモロコシや大豆などですが、日本の自給率は低く、ほぼ100%輸入に頼っているのが現状。
そんな中、大地宅配は家畜の飼料も原則国産としています。
また100%国産の飼料でない場合も必ず飼料内容を確認し、長期的な摂取の影響が不明な遺伝子組み換え作物や、ヒトの免疫機能にも影響を及ぼす抗菌性物質(抗菌剤・抗生物質)の添加を禁止しています。

さらに、健康なものを食べて育った、健康な美味しさを提供するという考えから、狭い飼育舎での密飼いはせず、家畜に余計なストレスを与えず大切に育てる意識を持っています。
扱う肉もすべて国産な点も評価できます。
魚

日本近海で取れた魚介類を優先的に取り扱い、どこで獲れた魚かしっかり管理されています。
また魚介類は酸化や褐色を防止する薬剤が添加されることが多いのですが、そういった薬剤は一切使用していません。
養殖魚には国産の飼料を与え、病気などやむを得ない場合以外の薬剤投与は禁止。
卵や稚魚から出荷までの生産履歴を管理し、すぐに公開できるように推奨しています。
加工食品

化学調味料を含む、食品添加物は基本的に使っていません。
ただし、豆腐を固めるためのにがりなど、製造上で欠かせないものに関しては安全性の高いものを使用しています。
また添加物扱いではありませんが、小麦や肉を原料とするたんぱく加水分解物は、製造過程が把握できないとして、使用していません。
加工食品に使用される食材(野菜、肉、魚など)も原則国産で、それぞれの基準を満たすものを使用しています。
放射性物質
食品に含まれる放射性物質を検査するためには、食品を細かく切り刻まなければなりません。
そのため、販売できる食品を潰すことになるのですが、大地宅配は業界でもトップクラスの検体数の多さ。
放射性物質の汚染濃度はバラつきがあるため、検体数が多い方が安心です。
さらに国が定める基準値よりも1/2~1/10の低い基準値を設け、検査結果を公開。
不検出(2~10ベクレル/kg)の食品だけを扱うカテゴリーもあります。
総評
有機農業を40年以上推奨してきた大地宅配は反農薬だけでなく、日本の生産者の後押しや自給率を高める思いから国産にも力を入れています。
家畜の飼料まで国産にこだわりを持っている会社は、比較する5社の中でも大地宅配だけで、遺伝子組み換え作物を一切禁止している点もすばらしいです。
私は食材をできるだけ国産で揃えたいので、取り扱う食材も国産、飼料も原則国産という姿勢が共感でき、安心して利用できると思いました。
取り扱う商品は3500点以上。
商品説明やレビューも多いので、初めてでも参考にしながら商品を選べます。
価格は食材の宅配サービスの中でも少し高めなのが残念ですが、農薬や国産原料などに対する力の入れ具合を考えれば、納得できます。
【食材宅配サービス5社の価格比較】※2016年8月調べ
(レタス1玉)
オイシックス360円>ビオ298円>大地291円>らでぃっしゅ283円>パル238円
(トマト1個:約200g)
オイシックス212円>ビオ145円>大地124円>らでぃっしゅ99円>パル87円
(豚バラ:200g)
ビオ1000円>大地627円>らでぃっしゅ599円>オイシックス470円>パル430円
季節によって取り扱う食材が変わるので、常にこの順位ではありませんが今回調べた結果では、価格の高い方からビオ・マルシェ>オイシックス>大地宅配>らでぃっしゅぼーや>パルシステムとなりました。
また、いきなり大量に申し込むのは勇気がいるので、まずは野菜を中心とした食材7点のお試しセット(2,000円相当)がオススメです。
お試しセットは、税込980円。
全国送料無料で届けてくれるので、スーパーとはちがう野菜の味を気軽に試すことができます。
らでぃっしゅぼーや

野菜
らでぃっしゅぼーやも反農薬の考えのもとに、農薬や化学肥料の使用を制限しています。第三者によって有機栽培の認定を受ける有機JASにこだわらず、独自の基準(RADIX基準)を重視して、害虫駆除などに対する農薬使用に柔軟な対応を取っています。
しかし決して甘い基準ではなく、栽培基準が守られているか定期的に確認し、残留農薬の検査も月1回10検体のペースでおこなわれています。
担当スタッフが現地で栽培方法を確認し、自分たちで安全性を確保する取り組み方です。
肉
「生き物らしく、その生命を全うさせるべき」という考えから、家畜の行動を制限しない飼育方法を大切にしています。
飼料は非遺伝子組み換え作物を原則としていますが、哺乳期や育成期は遺伝子組み換え作物の使用を認めています。
抗性物質などの薬物は原則禁止し、やむを得ない場合以外は使用していません。
大地宅配では飼料も原則国産とし、国産でない場合も遺伝子組み換え作物は禁止していました。
しかし、らでぃっしゅぼーやの飼料は国産ではなく、遺伝子組み換え作物も一部使用されているのが少し残念な点です。
ただし、マイナス要素も隠さず明記している点は評価できます。
魚
原則、日本国籍の漁船で水揚げされたものを取り扱い、鮮度維持のための薬剤は使用していません。
また、家畜と同じく過密な養殖を禁止し、必要以上の薬剤投与も禁止しています。
加工食品
原料は国産を主体とし、添加物の不要な食品は使わず作ることを重視しています。
また、表示義務のない調味料の生産地や製造工程、包装資材など、加工食品に関わるすべての情報を公開できるように管理することで、品質や安全性を確認できるようにしています。
放射性物質
検査機によって検出できる限界値はちがうのですが、らでぃっしゅぼーやの検査機の検出限界値は1~3ベクレル/kgと、最小値レベルまで検出できる機械で検査されています。

そのため、不検出とする食品に含まれる放射性物質の値は、他社より低いものが多いと考えられます。
飲料水、卵、牛乳、乳児用食品は、不検出の食品しか扱わず、他の食品も国が定める基準値より1/2以下の基準値を独自に設定し、検査結果を公開。
産地を限定したカテゴリーもあります。
総評
らでぃっしゅぼーやは、生産者が無理なく持続できる方法で安全性を求めているので、第三者によって認証を受ける有機JASにこだわっていません。
独自に基準を設定し、有機JAS認証以外の肥料や家畜の飼料の一部に遺伝子組み換え作物の使用も認めています。
その分、栽培方法を確認し情報を管理。
一部飼料に遺伝子組み換え作物の使用など、マイナス要素もきちんと説明があり、好感が持てます。
取扱う商品は年間約11,000品目と、5社の中で断トツの多さ。
価格帯は5社の中でも比較的低く、商品詳細の説明もあるので、いろんな食材を順番に試していくのも楽しそうです。
少しでも興味があれば、まずはお試しセットで食材を味わってみましょう。
旬の野菜や果物を中心とした約5,000円相当の10品が、1,980円(税込・送料無料)で試せます。
なお、赤ちゃんのいる家庭は定期宅配申し込み後、最大で3年間送料無料(専用車の配送のみ)などの嬉しい特典もあります。
オイシックス

野菜
オイシックスも農薬ゼロを目指し、独自の基準で使用回数を制限しています。
化学肥料も極力使用を控え、有機肥料での土作りをおこなっています。
また栽培記録を管理し、農薬や肥料の使用状況を利用者に分かりやすい形で公開。
定期的に残留農薬の検査もおこない、安全性を保っています。
なお、野菜は注文を受けてから収穫されるので鮮度が良く、珍しい野菜の取扱いも多いです。
旬を大切に、その時期に1番美味しい野菜が産地から届けられます。
肉

できるだけ自然に近い環境で育てることを大切にしています。
薬剤の使用は最小限に押さえ、飼料はオイシックスが承認したものに限定。
また、BSE(牛海綿状脳症)の原因とされる肉骨粉の使用は、牛以外の家畜にも禁止しています。
できるだけ非遺伝子組換え作物を使用する方針ですが、一部は遺伝子組み換え作物の飼料が使われています。
魚

旬の時期に採れる魚を主体としています。
水揚げ後はすぐに冷凍して鮮度を保ち、酸化防止などの薬剤処理は極力使用していません。
また養殖魚の薬剤投与は原則禁止し、飼料も抗生物質が添加されていないものを推奨しています。
加工食品

素材の味を大切にする考えから、化学調味料は基本的に使用せず、合成保存料・合成着色料の使用を禁止。
使用する原料は、非遺伝子組み換えのものに限定しています。
さらに基準が守られているか、第三者機関によって毎月チェックをおこない、安全性を高めています。
放射性物質

食材だけでなく、関東から東北の生産地の土、水、飼料も検査を強化しています。
ベビー・キッズ商品は、すべて不検出(5~10ベクレル/kg)のみを提供していますが、検査機によって検出限界値はちがい、最小値は他よりも高い値です。
他に、西日本・北海道の野菜だけのカテゴリーも設置されています。
総評
オイシックスは安全性だけでなく、食の美味しさや楽しさにも力を入れています。
例えば、野菜は注文後に収穫されるため鮮度が高かったり、スーパーや他社では見かけない珍しい野菜を取り扱っていたり…。
食の安全を求めていくと、つい農薬や遺伝子組み換えなどの危険性に意識が集中してしまいますが、変わり種の野菜などを見ていると、楽しく食べることの大切さも忘れずに続けられそうです。
残念な点は、加工食品の原料や家畜の飼料が国産に限定されていないこと。
しかし、独自の基準や第三者による検査で安全性を確保しています。
また、取扱い点数は3,500以上で、価格は野菜がわりと高めです。
注文後に収穫されるシステムが、価格にも関係しているのかな…。
お肉は野菜に比べると低価格です。
オイシックスは人気の野菜を中心とした10品を、1,980円(税込・送料無料)でお試しできます。
スーパーにはない珍しい野菜や新鮮な野菜で、楽しく食の安全を求めていきたい方にオススメです。
ビオ・マルシェ

野菜
野菜は100%有機JAS規格に基づいた、有機農産物を取り扱っています。
そのため、栽培中に農薬や化学肥料は原則使わないだけでなく、田畑も過去2年以上農薬や化学肥料は使用されていません。
有機JAS認定の農産物しか取扱っていませんが、より安全性を高めるため残留農薬の検査もおこなわれています。
肉
肉(牛、豚、鶏)、卵、牛乳なども、有機JAS規格に基づいた畜産物です。
有機畜産物の飼料も、80%以上が有機農産物でなければいけません。
遺伝子組み換え作物の飼料は与えず、国で定められたワクチンの使用のみ認めています。
さらに密飼いせず、家畜が十分運動できるスペースを確保した環境で育てています。
しかし、他社と比べて販売している種類が少なく、豚はアメリカ産しか取扱いがありません。
もちろん外国産の食材も、農薬や化学肥料、抗生物質などを使用しない有機農産物(オーガニック認証取得)を取り扱っていますが、できる限り国産食品を願う人はすべての食材を国産で揃えることはむずかしいです。
魚
ネットショップでの取扱いはなく、会員限定のカタログのみの取り扱いです。
日本近海で獲れた魚を優先的に取扱い、干物は氷温乾燥(魚が凍る直前の温度でじっくり水分を飛ばす方法)が用いられていて、余計な添加物も使用していません。
加工食品
加工食品に使用される原料も、有機JAS規格に基づいた国産の食材が基本。
菓子や飲料などの一部は、海外産の商品の取り扱いもありますが、国産の商品と同じく有機加工食品しか取り扱っていません。
使用される容器は、体に有害な環境ホルモンの疑いがある材質の使用を禁止。
食材だけでなく容器の安全性も重視しています。
放射性物質
食品に含まれる放射性物質の値を、国が定める基準値の1/10に設定しています。
検出限界値は概ね1~3ベクレル/kgとわずかな数値のため、特別なカテゴリーは設けていません。
総評
独自の基準で安全性を確保する会社が多いなか、ビオ・マルシェは有機JAS認証にこだわっています。
野菜だけでなく、加工食品や肉、家畜の飼料(全体の8割以上)まで、有機を徹底。
第三者によって有機JAS農産物と認められるので、安全性がはっきりしていて安心できます。
ただし有機JASにこだわるため、取扱う商品は約300品と少なく、産地は国内外問われていません。
私はできるだけ国産で揃えたいので、お肉に外国産が多いのが残念。
また、価格は5社の中でも特に高いです。
有機JASという安全保障の分、価格が高くなるのは仕方ないのかもしれません。
そこでオススメなのが、国産の有機野菜8品が入ったお試しセット1,000円(税込・送料無料)です。
有機JAS認証の野菜をじっくり味わってみてください。
私のように国産にこだわりたい人は、野菜だけ購入してもOK。
明確な安全性を求めている人にオススメです。
パルシステム

野菜
取り扱う野菜の97%は産地直送。
農薬や化学肥料に頼らない栽培方法を大切にし、基準の高いものから『コア・フード』、『エコ・チャレンジ』、『表示なし』の3パターンで区別されています。
コア・フードは、有機JAS認証を得た有機農産物、またその栽培方法に準ずる農産物が対象。
農薬や化学肥料の制限が最も厳しいため、2012年度に出荷された野菜・果物では、全体の4.2%しかありません。
取り扱い数が少ないですが、パルシステムの商品の中で最も安全性が高いです。
エコ・チャレンジは、独自の農薬・化学肥料の制限に基づいて栽培された農産物です。
2012年度に出荷された野菜・果物の39.4%を占めています。
農薬や肥料の使用量は、一般の栽培方法で使用される1/2以下。
毒性の強い農薬は使用を禁止し、農薬を使用する場合も制限されています。
表示なしの場合も、一般のスーパーで販売されている野菜と同じ栽培方法ではありません。
こちらも独自の基準に基づき、農薬や化学肥料に頼らない方法で栽培されています。
ただしコア・フードやエコ・チャレンジより制限は緩く、農薬回数はエコ・チャレンジの2倍程度となりますが、残留農薬の検査もおこなわれています。
肉
取り扱うお肉は、すべて国産。
家畜の健康を第一と考え、抗生物質など薬剤の使用を極力減らしています。
コア・フード牛肉、コア・フード地鶏ししゃも、米沢郷の産直地鶏の飼料は、非遺伝子組み換えですが、それ以外の畜産物は遺伝子組み換え作物の飼料も使用されています。
魚

野菜と同じく、海産物も産地直送を推奨。
日本海近海で獲れるものを優先的に取り扱っていますが、海外産の魚や海外で加工された食品はその旨が記載されています。
加工食品

加工食品に使用される食材も、国産を中心に産直食材を利用しています。
素材の味を活かすため化学調味料は使用せず、極力添加物にも頼っていません。
放射性物質

国定める基準値よりも、1/10~1/4以下の独自の基準値を設けています。
総評
パルシステムの農産物は、安全基準を3つのレベルに分けて評価しています。
最も安全性の高いコア・フードの野菜の取扱いが少ないのは残念ですが、1番低いものでもスーパーに並ぶ野菜より安全性は高いです。
また、お肉は子会社であるパル・ミートで仕入れから加工までを一貫。
ウインナーやハムも国産100%で作っている目玉商品です。
商品掲載はカタログが主体。
毎週850品程度の商品が取り扱われています。
私の受けた印象は、食の安全を極めた食品もありますが、全体的にはスーパーよりも少し安全な食品を提供する感じです。
とはいえ、余計な添加物は使っていなかったり、国産を主体に取り扱っているので、食の安全を求めたいけど、いきなりレベルが高いのは気が引ける…という方にオススメ。
なお、自社の加工食品(肉類)に力を入れているので、お試しセットも野菜ではなくお肉の加工食品が中心です。
人気商品7点以上(2,000円相当)が、1,000円(税込・送料無料)でお試しできます。
余計な添加物を使用していないウインナーを、一度味わってみましょう。
食材宅配の申し込み方・会費

では、試したい食材配達サービスが決まったら、ネットでの登録が必要になります。
また、送料や割引の待遇がある定期会員になると、会費が発生する会社もあるのでチェックしておきましょう。
【大地宅配】
一般会員:入会費・年会費なし
定期会員:利用料(年額1,000円又は月額180円のどちらか選択)
⇒ 大地宅配公式サイトへ
【らでぃっしゅぼーや】
会員:入会費・年会費なし
※カタログ希望の場合は、年会費1,000円(初年度無料)
⇒ らでぃっしゅぼーや公式サイトへ
【オイシックス】
会員:入会費・年会費なし
⇒ オイシックス公式サイトへ
【ビオ・マルシェ】
ネット会員:入会・年会費なし
宅配会員:年会費5400円、預託金2,000円(預託金は退会時返金)
⇒ ビオ・マルシェ公式サイトへ
【パルシステム】
会員:入会費・年会費なし、出資金2,000円(退会時返金)
⇒ パルシステム公式サイトへ
食材宅配の利用方法、受け取り方

食材の配達サービスはスーパーとちがい、食材が手元に届くまでに多少時間がかかります。
注文した商品はいつ届くのか、日時指定や不在の場合の対応を確認しておきましょう。
【大地宅配】
注文締切日:お届け日の最短4日前
お届け方法:ヤマト便は日時指定可(月曜日除く)
※自社便によるルート配送は、日時指定できません。
不在の場合:ヤマト便は、不在票より再配達を依頼
※ルート配送は、玄関前や宅配ボックスに留置き
⇒ 大地宅配公式サイトへ
【らでぃっしゅぼーや】
注文締切日:お届け日の最短6日前
※自社専用車の配送エリアは、お届けの5日前
お届け方法:ヤマト便は日時指定可(日曜日除く)
※自社専用車の配送は、日時指定できません。
不在の場合:ヤマト便は、不在票より再配達を依頼
※自社専用車の配送は、玄関前や宅配ボックスに留置き
⇒ らでぃっしゅぼーや公式サイトへ
【オイシックス】
注文締切日:お届け日の最短3日前
お届け方法:ヤマト便は日時指定可
※自社便は午前8時までの早朝配達も対応
不在の場合:ヤマト便は、不在票より再配達を依頼
※自社専用車の配送は、玄関前や宅配ボックスに留置き
⇒ オイシックス公式サイトへ
【ビオ・マルシェ】
注文締切日:お届け日の最短3日前
お届け方法:ヤマト便は日時指定可(日・月除く)
※自社専用車の配送は、日時指定できません。
不在の場合:ヤマト便は、不在票より再配達を依頼
※自社専用車の配送は、玄関前や宅配ボックスに留置き
⇒ ビオ・マルシェ公式サイトへ
【パルシステム】
注文締切日:お届け日の最短3日前(定期便はお届けの7日前)
お届け方法:指定便は日時指定可(土・日除く)
※定期便は、日時指定できません。
不在の場合:玄関前や宅配ボックスに留置き
ちなみに、食材配達サービスの主な支払い方法はクレジットカードや代金引換ですが、定期会員になると口座振替も可能になります。
⇒ パルシステム公式サイトへ